検索順位の真実は誰にも分からない


今回も前から言いたかったことを書くのだ。
検索順位が下がった場合にその理由を知りたがる人が多い。
目標にしているキーワードであれば、検索順位に一喜一憂するのは当たり前である。
もちろん、

  • 順位がいきなり30番以上下がってしまった
  • 目標キーワード以外も軒並み下がった
  • ウェブマスターツールでの検索クエリの折れ線グラフが急に下がった

といった場合は何らかの問題が生じている可能性があり警戒を要する。

しかし、

「今まで3位だったのですが、5位になってしまいました。どんな問題があるのでしょうか?」

といった質問がなされる時があるが、そんなことを考えても意味がない。
CSS Nite LP, Disk 24「インハウスSEO」の講演で渡辺隆弘氏が語っていたことである。
私もこの種の質問を受ける時が時たまある。

なぜこの質問に意味がないのか?
私なりに今回はまとめてみたいと思った次第。
そこで

検索順位の真実は誰にも分からない

というテーマについて書いてみることにした。

まず、最初に忘れがちなことを書く。

1.誰にとっても妥当な順位なんて存在しない

コンテンツというものは、ペーパーテストではないので客観的な点数のようなものはありえない。

検索順位というのは一流作家、あまり売れない作家、素人・・・、といった作品が無数にありそれを価値の高い順に並べ替えるという作業に似ている。
一流作家の作品の中でも読む人の好みやその時の気分によって順位は変わるであろう。
全く無名の素人の中にも素晴らしいものがたまにあり、一流作家の作品にも勝る作品がある可能性もある。

審査員の違い、審査の観点の違いなどによって評価は全く変わってくる。

客観的に妥当な順位というものは存在しないのだ。

検索エンジンにおける順位付けがアルゴリズムである。

完全な妥当性がないからこそ、より妥当だと考えられるアルゴリズムへの変更は今後もずっと行われ続けるはずである。

2.人間には膨大な計算はできない

Googleは200項目にも及ぶ観点を点数化し、順位に反映している。
これを人間がやることは無理だ。

膨大なコンピュータの計算能力を要する分野として最も有名なものは天気予報だろう。

コンピュータの計算能力が増せば増すほど、予報の精度は正確なものになる。
私が子供の頃は天気予報というものはあてにならないものの代名詞だった。

しかし、現在は天気予報は昔に比べ精度が上がったことにより、大きく信頼されている。
これもコンピュータの計算能力が著しく進歩したことが精度の向上に大きく寄与している。

私は何を言いたかったのかというと、こういうことだ。

「明後日の稚内の最高気温は16度、最低気温は6度、曇り後晴れだそうだが、なんでその予報になったのだろうか?」

天気は様々な地点のごくわずかな変化が作用を及ぼし合って、ある結果を生み出す。

予報結果というものは、作用を及ぼす内容が膨大であり、人力で可能な量をはるかに超えた計算量から生み出されている。
だから、なぜ上記のような計算結果になったのかを完全に説明することはできない。

ある程度今日の天気図から明後日を人が予測することはできるが、それとコンピューターの計算は全く異なる。
人間は全体を大掴みで捉えて経験則で判断するが、コンピューターは個々の条件を膨大な計算で積み上げて結果を出す。

これと順位は似ている。
全ての評価対象ページにおいて200にも及ぶ計算項目を、人間が評価して順位付けをすることは不可能なのだ。

言い換えてみよう。

人間には不可能なことだからコンピューターがやるのだ

だから、今の順位がこのようになっているという理由を説明することは誰にもできない。
気象庁の職員が予報の結果について、正確に説明することができないのと同様に、

Googleの職員、仮にその職員がMatt Cuttsであったとしても、なぜこの検索結果がこの順位になるのか?

は正確に説明することができない。
アルゴリズムの秘密を隠しているわけではない。

本当に説明することは無理なのである。


結論である。

・検索順位には客観的に完全な妥当性が存在せず
・計算内容が膨大で人間が全貌を把握することは不可能

この2つの要因により、計算結果の順位がなぜそうなっているのかを完全に理解することはできないのである。
だから、順位が多少変わった際に、その理由を知ろうとする努力には意味がない。

気象予報士などは現在の天気図から傾向を捉えて、細かい計算によらずおおまかに天気を予想することができる。

SEOはこれに非常に似ている。

正確な順位の理由を知ろうとすることは無理であり徒労である。
しかし、コンテンツの良否などの傾向を捉え、より高い評価を得られるように修正や追加を行うことは可能だ。

順位を考えている暇があったら、評価を得られるように注力したほうがいいのだ。

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2012/10/22 | コメント/トラックバック(1) |

カテゴリー:essence

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