情報収集型クエリからコンバージョンを得る戦略


鈴木謙一氏の「海外SEO情報ブログ」の「SEOに必須、検索意図で分類する3つのクエリのタイプの違いとその内容」この記事から引用する。

クエリの種類には大きく分けて「Navigational(案内型)」と「Informational(情報型)」、「Transactinal(取引型)」の3つがある。

詳しくは上記の記事をご覧いただきたいのだが一言で説明すると、ユーザーが検索エンジンを使う意図は3つあるという。
(クエリとは検索実行のことだと考えればよい。詳しくは検索エンジンの基本的な仕組みを理解するをご覧いただきたい)

  • Navigational(案内型)
    会社の公式ホームページを閲覧したいといった明確な意図をもった検索
    例)日産自動車/世田谷区役所/トヨタプリウス/SEOとその周辺
  • Informational(情報収集型)
    情報について知りたいという意図を持った検索
    例)タラバガニ 生態/省エネ コツ/子供 熱 対処/富士山 高さ
  • Transactinal(取引型)
    購入や申し込みといったアクションを起こす意図を持った検索
    例)i7 ノートパソコン 激安/タラバガニ 通販/のぼうの城 ダウンロード/PowerPoint テンプレート

案内型クエリについては一般的にはSEOの範疇ではなく、普通にサイトを運営すればいいだけである。
会社名で検索すれば、通常はその会社のページが上位に表示されるのは皆さんも経験しているであろう。

取引型クエリでの上位表示はこれまでSEOの上位表示を実現する技術として捉えられてきた。
確かに取引型クエリで上位表示すれば、今すぐ客を集客しコンバージョン(申し込みなどのユーザーのアクション)につなげることができるだろう。

そうして、今回問題にするのは情報収集型クエリである。
ユーザーの知りたい情報が記載されているコンテンツを作ることで、自サイトへの集客を図ることが可能である。
コンテンツを充実させればさせるほど、様々なユーザーニーズに対応することができ集客力を上げられる。

しかし、これに対して疑問を感じないだろうか?

情報収集型クエリを行うユーザーは基本的に

情報を求めているのであって、購入したいという意図はない

のである。

購入したい意図がないユーザーをいくら集めたとしても徒労なのではないか?

その疑問は当然抱くはずである。
確かに一面この疑問を抱くことは正しい。
一回サイトに来訪して終わりという可能性は高い。

しかし、そう終わらせないためにとる方法がある。
私が提案する戦略は以下の3つだ。

1.ユーザーの接触回数を高める

単純接触効果という言葉がある。
人間は接触回数が増えるほど、その対象に対しての好意が増すことを示している。
営業マンが足しげく通って顔見知りになろうとするのはこれが狙いである。

実は情報収集型クエリはこの起点になる。
サイトに来なければどうにもならないが、1度でもサイトに来訪させることができればきっかけを作ることができる。

さて、きっかけができた場合にユーザーの接触回数を増やすためにはどうするか?
様々な方法がある。

  1. 関連する情報記事を表示させてもっと多くのページを読んでもらうようにする
    1ページだけ読んで心に残るということはまれだ。
    しかし、他にも情報の質の高いページがあって多く目にすれば深く心に刻まれる。

    場合によってはブックマークされることもあるだろう。
    何度も読まれることで、サイトに対する信頼感が醸成される。
    もし購入しようという気持ちになったときは、そのサイトから買おうという心理的土壌が作られる。

  2. ドミナント戦略
    コンビニエンスストアなどのチェーン店はある一定の広さのエリア毎に作られる。
    その意味は何か?
    利用者がその店をあちらこちらでよく目にすることで、その店を覚えてもらうことができ、かつ単純接触効果によって信頼感を得ることができるからだ。
    だから、同じ店同士で若干顧客の取り合いが発生するかもしれないが、エリアごとに出店してその地域をすべて自社のエリア化するという戦略が取られる。
    これがドミナント戦略だ。
  3. 実は情報収集型クエリにはこれと同じ一面がある。

    豊富なコンテンツを持つサイトは様々な検索キーワードで検索結果表示される。
    たびたび目にすることになる。

    同一分野において豊富なコンテンツを持っているサイトを作れば、

    • その方面に興味を抱いているユーザー
    • 今は購入するつもりはなくてもそのうちと考えているユーザー

    このようなユーザーは時々サイトを目にすることになり、徐々に信頼感を高めているのだ。

    たとえば、今はまだ頭金が溜まってないから住宅を買わないと思っているユーザーがいるとする。
    でも、貯金をためながら夢を膨らませつつ、住宅の情報をいろいろ調べてまわる。
    その際に、様々な有用なコンテンツをこのユーザーに頻繁に提供することができたら、信頼が醸成され大きく同業他社に対して優位に立つことができるであろう。

    SEOブログでもこのような例がある。

    上記のブログは、様々なSEOに関するキーワードで検索した場合に、頻繁に検索結果に表示される。
    これが信頼感に結びついていると考えられるのだ。

    2.プッシュ型でアプローチ

    営業手法には
    お客側からアクションを起こす「プル型」
    販売側からアクションを起こす「プッシュ型」
    この2種類がある。

    SEOは典型的にプル型の手法である。
    しかし、一度サイトに来訪すればプッシュ型で積極的にアプローチできるチャンスが生まれる。

    「メルマガ登録」といった個人情報の開示が不要な軽いコンバージョンを得られれば、そこからメールでの営業をかけることが可能になる。
    またリマーケティング広告といって、一度サイトに来訪したユーザーに対し様々なサイトで自サイトの広告を表示させることができる。
    少なくとも一度は情報を検索したことのあるユーザーであるため、いつかは購入する可能性が高い。

    たとえば、「不動産 購入 コツ」

    と検索したユーザーは今すぐ買わなくても、いずれ買う可能性が濃厚だ。
    このようなユーザーに対して、メルマガやリマーケティングで追いかけることができたらかなり有望である。

    これも一種の単純接触効果であるが、もっと積極的に狙っていく手法だと言える。

    3.優位なポジショニングを得る効果

    よいコンテンツはそのものが財産になる。
    他のユーザーに紹介されれば、SEOを起点として別のチャンスが生まれる。

    また、ソーシャルメディアやブログなどで紹介されることでSEOそのものにも好影響がある。
    当然ナチュラルな被リンクが生まれるしオーサーオーソリティが高まることによっても、サイト全体の順位の底上げに寄与する。


    まとめてみよう。
    「情報収集型クエリ」はユーザーが自サイトに接触する起点となる。
    その起点から接触頻度を増やす仕組みをサイト上に持たせることで、今は購入する意図のないユーザーであってもいずれ購入する可能性が高まっていく。
    またサイト全体の順位の底上げにおいてもコンテンツを作る意味は大きい。

    ということである。

    参考
    情報収集型のコンテンツを売り上げに結びつける方法
    情報収集型コンテンツでキラーコンテンツを作ろう

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2013/01/21 | コメント/トラックバック(4) |

カテゴリー:essence

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