Webの販促手法の中でのSEOの位置づけ


図1:AISASモデルの概要

AISASモデルのドーナッツ図

前回の記事で、阿部 圭司氏の新刊「新版 リスティング広告 成功の法則」を取り上げた。

この本の第1章に、消費者行動モデルからみたリスティング広告の位置づけを論じる記述があった。
私はこれを読んで、もっと広くWebでの販促手法全般及び、その中でのSEOの位置づけについて考えてみたくなったのである。

消費者行動モデルについてまずは簡単に書いておこう。
消費者が購入時にたどる行動・心理状況の変遷の説明には様々なモデルがある。
その中でも、インターネットでの行動を説明するには阿部氏も言うように「AISASモデル」が一番しっくりくる。

  1. Attention
    その商品に対する情報を目にして
  2. Interest
    興味が生まれて
  3. Search
    その商品について検索して
  4. Action
    購入する
  5. Share
    使った感想などの情報を共有する

私としては共有された情報を誰かが目にするというプロセスが入るため、5から1はつながると考えている。
特にソーシャルメディアの隆盛によって、5から1への展開が起こりやすくなった。
単に1から5への一方通行ではなく、このプロセスを回転させることでより広く大きく情報が拡散し、多くのコンバージョンつまりActionが得られるようになった。

だから私はこのモデルをループ状に表記している。

4のActionを特に大きく表記している理由は、すごろくのゴールのようなものだからだ。

話は少し変わるのだが、Actionの数はどのように決まるのか?

Action数 = サイトへの集客数 × コンバージョン率

である。
集客数が10,000人でコンバージョン率が1%であればAction数は100だ。

Actionを増やそうと考えたら、集客数を増やすか、コンバージョン率を上げるのいずれかが必要になる。
いずれかを2倍にすれば2倍のアクションが取れることがわかるだろう。

このことを念頭に置いて以下の記述を読んでいただきたい。

図2:AISASモデルの中における販促手法の位置づけ

AISASモデルの中における販促ソリューションの位置づけ

他にもWebの販促手法は数多くあるが、上記を代表的なものとして挙げてみた。

上記販促手法はLPOを除いては集客数を増やす手法であり、どのような経路で集客するかが違う。
(LPOはコンバージョン率を高めるための手法)
そしてもう一つ、決定的に違う点がある。

SEOと検索連動型広告はSearchに関与する。
AISASモデルの考え方では何かを購入する直前に検索という行動を起こす。
つまり、もう購入する意思を固めているユーザーが多いということだ。

コンバージョン率が高い良質なアクセスを集められる特徴がある。

特に検索連動型広告にこの特徴は顕著であり、Actionにつながりうるキーワードだけを選択して広告を出すことが可能だ。
海産物を販売するECサイトのケースであれば、

「タラバガニ 激安」「マグロ 訳あり」

といった、即購入に結びつきそうなキーワードだけを選ぶことができる。
SEOもこれに近いのだが上記のような即購入に結びつきそうで、誰もが思いつくキーワードは激戦であり、狙っても上位表示できるとは限らない。

「タラバガニ 激安」といったキーワードは狙いつつ、もっと競合の少ないニッチなキーワードをまずは手堅く取りにいくことが基本的な戦略となる。
「タラバガニ 脚 安い」「刺身用 タラバガニ 激安」といったニッチなキーワードで、かつActionが取れるキーワードである。

これらのキーワードはアクセス数は少ないが、非常にアクセスの質がよい。
検索連動型広告でもSEOでもまずは狙うべきであり、このような質のいいアクセスを獲得できるのがまずは強みである。

Searchからの集客と比較して、Attention・Interestからのアクセスは質が悪く、Actionにつながる可能性が低い。
ユーザーは以下のような心理的な段階にある。

  1. そのサイトは見たことある
  2. 商品にそのもの興味はないが、コンテンツが好きだ
  3. 買うつもりはないが、商品に興味はある
  4. いずれ買うつもりだが、今は買わない


後ろに行くにしたがって、見込みは高くなっていくが基本的に今購入するユーザーではない。
しかし、

ユーザーは育てることができる

のだ。
単純接触効果という心理学の用語がある。
最初は興味がなくても、何度も目にしていると徐々に好意を持つようになるという意味だ。

ソーシャルメディア運用はまさしくここを狙っているのだが、SEOも同じことが可能だ。

海産物を販売するサイトなのだが、サイト内に海産物の様々なレシピが掲載する。
様々な海産物のレシピを検索するたびに、自サイトが検索結果に表示され、実際に記載されている内容がよかったとすれば。
徐々に認知されるようになり、そして信頼できるサイトとして強く記憶されることになる。

「購入しよう」

と思った時に、ここで買おうかということになるわけだ。
SEOは今すぐ客を集めるだけではなく、顧客を作り出すことも可能なのである。

前述の1~4のプロセスを進行させ、ついにはActionに至らせるのだ。

図3:初期投資・ランニングコスト・運用負荷・技術的難易度・対象・集客数の比較
SEO・検索連動型広告・ディスプレイネットワーク・準抗告・メールマガジン・ソーシャルメディア運用・Facebook広告・LPOの初期投資、ランニングコスト、運用負荷、技術的難易度、対象、集客数の一覧
※SEOには人工リンクによる施策を含まない。SEOはあくまで検索エンジン最適化であり、人工リンクによる不正な順位操作は最適化ではないからである。

どの集客手法にも共通していえるのは、成果を出そうとすると投資、運用負荷、難易度が高くなることだ。
まあ、当然である。金もかけず楽して集客する方法などはないということである。

さて、SEOの位置づけはランニングコストをかけずに、不特定多数のユーザーを集客できることが大きな特徴と言える。
初期投資とコンテンツを作り続ける運用負荷をかけ、ある程度の知識があればかなりの集客が見込める。

※2013/5/6追記
住太陽氏から、SEOはビジネスをよく理解している中核的な人材がコンテンツを作らなければならないため、コストとしては非常に高いというご指摘をいただきました。
外部へ支払うランニングコストはないものの、確かに内部におけるコストは非常に高いのもSEOの特性です。

ソーシャルメディア運用もランニングコストがかからないが、SEOに比べると不特定多数に対する集客に弱く、運用負荷が高い。
そして、図2に示したようにソーシャルメディア運用は、質の良いアクセスを集めることが難しいという大きな欠点がある。
これだけでは販促手法として完結しないのである。


さて、まとめてみよう。
SEOの特徴は、

  • ランニングコストをかけず
  • Actionにつながりやすい質の良いアクセスを集めることができ
  • 顧客を育成することもできる
  • 単体で成り立つ販促手法

である、と言える。

ソーシャルメディアの隆盛により「SEOは死んだ」と言われた時期もあった。

しかし、上記の比較によってもわかる通り、SEOの販促手法としてのポジションは依然としてゆるぎないものである。
大きな技術革新がない限り、SEOは最重要の販促手法であり続けるだろう。

とは言え、他の販促手法にもそれぞれメリットがあり、特徴があるためSEOに固執することは望ましくない。
それぞれの手法の特徴を理解して、最適な販促手法を選択することで最良の効果を得るようにすべきである。

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2013/04/30 | コメント/トラックバック(1) |

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新版 リスティング広告 成功の法則【阿部 圭司著】 リスティングとSEOの本質は同じ


Googleアドワーズ & Yahoo!プロモーション広告 対応 新版 リスティング広告 成功の法則


この本を発売日前にAmazonで予約して、購入したのである。

先日3月1日に「Webマーケティング・リレーセミナー #10『Sexyなリスティング広告プレイヤーになるために…』」で阿部 圭司氏の講演を拝見した。
その時の感想を、リスティングとSEOの違いと共通点に書いたのだが、この時に私はリスティングの思考方法に深く心惹かれたのである。

ちょうどタイムリーに阿部氏の本を手に入れて読んだ。

第一印象は、

自分がリスティングについて余りに無知で、誤った認識を持っていた

ということがわかったことである。
そして、一つの考えが頭の中に芽生えて、読み進めるに従ってその考えは確信に変わった。

リスティングとSEOの本質は完全に同じである

これは私としては近年にない大発見だった。
手法こそ違うが、

「検索エンジンを通じてユーザーに対して行動の変化を引き起こさせる」

という目的が一緒である。
ユーザーの視点、思考方法、感情に立脚して戦略を展開し、キーワードを通じて戦術を展開することも一緒だ。

さて、本書P.62から引用してみよう。

検索連動型広告の中でもとりわけ重要な「キーワードの展開方法」に焦点を当ててみたいと思います。 ~中略~ そのため、想定するターゲットがどのようなキーワードを使って検索行動を行うのかをいかに洗い出せるかが、成功への一つの分岐点と言えます。

まさしく、SEOにもそのまま当てはまる。
「検索連動型広告」という言葉を「SEO」に変えても正しい。
キーワードはSEOにおいても最重要な要素である。

なぜならば、キーワードは情報提供する側(Webマスター)と、情報を欲する側(ユーザー)をつなぐ唯一の接点だからだ。
最重要であるにも関わらず、キーワードの発見方法についてSEOの入門書などでも書いてあることはまずない。

SEOはビッグキーワードの上位表示の技術といった一部の側面ばかりが取り上げられている。そのため、最も重要なキーワードをいかに見出すかがおろそかになっていることが多い。

本書では比較的多くの紙面をキーワードの発見方法について書いている。
徹底したユーザー視点から、どのようなニーズを持ったユーザーが、どのようなキーワードで検索するかについて書いている。

連想法によりキーワードを深化させるといった考え方など、数多くの優れたノウハウがある。

有機野菜
健康志向」「糖尿病」「肥満」
食物アレルギー」「妊娠中食事」「お肌の悩み 食事」

太字の部分が連想法により深化させた部分のキーワード。
キーワードを大から小へと発想していくことにより、ユーザー視点のキーワードを見出すことができるという考え方だ。

このような様々な優れた発想方法が多く記述されている。
SEOに携わるのであれば、多くの気づきが得られるはずである。

キーワードから集客するだけではなく、キャッチフレーズを通じてユーザーの心を動かす部分も一緒だ。
SEOにおいてはtitleやdescriptionの書き方がこれに相当する。
順位ばかりがSEOでは重視されるが、同じ順位であってもtitleやdescriptionの良否によってクリック率は数倍違ってくることもある。

検索順位を上げるのは難しいが、titleやdescriptionを改善することは簡単である。
まずはこちらを改善すべきなのだ。しかも、リスティングの広告文のA/Bテストのように短期間で成果を見比べることが可能だ。
A/Bテストの考え方についても詳しく書いてある。

  • 異なる訴求ポイントをアピールする
    ・1ヶ月で噛めるインプラント
    ・10万円ぽっきりのインプラント
  • 「論理的に訴求する」か「クリエイティブに訴求する」か
    ・短期間で噛めるインプラント わずか一ヶ月程度で噛めるインプラントは東京駅の○○歯科だけ
    ・モテる笑顔を作るインプラント 異性の心を揺さぶる素敵な歯並びになる!無痛麻酔で安心の東京駅の歯科医

広告文は切り口を変えることによって、ユーザーに対し全く違った心を動かす効果を生み出す。
多くのSEO人はこのあたりの心を動かすことに対してあまりに無頓着であると思う。

titleやdescriptionに気を使っている人もたまにいるが、CTRを見て反響を調べて作り替えることまでやっている人はほとんどいないだろう。
順位を上げるのは期間がかかるからテストが難しいが、これはテストに期間がかからない。A/Bテストは可能なのだ。
繰り返していくことにより、さらなる正解の高みを追求し続けていくひたむきさ、これが重要だと思ったのだ。

話題は変わるのだが、リスティングではアクセス解析を読み解くことによる改善を高速に続けていく必要性が書かれている。
辻正浩氏は「SEOのスキルセット/あるいはSEO業界へのお誘い」の記事の中で、

どのような職種ならSEOに向いているのかと考えますと、「アクセス解析」以上の職種は無いのではないでしょうか。

と書いている。

SEOではアクセス解析の結果からの改善はあまり重視されていないといってよいのだが、高レベルのSEOのコンサルタントになるためには必須のスキルである。
アクセス解析を読み解いて改善を続けていくプロセスは、リスティングに比べると遅いものだが必要である。

ある程度のページ数を作り、Webサイトを運営していると、

「どのようなキーワードで集客できているか?」
「どのようなキーワードで集客したユーザーはコンバージョンしているか?」
「直帰率の高いページはどこか?」

ということがアクセス解析から読み解けるようになってくる。これらをコンテンツの改善・増強につなげることがSEOで重要なポイントである。
確かに役に立つと考えられるコンテンツを作ることがSEOであるのだが、

「役に立つと自分が考えていることと、実際に求められていることの乖離」

をアクセス解析から洞察することにより、よりニーズの高いコンテンツ、検索露出の多いキーワードでのコンテンツを作ることができる。そして、検索ニーズに合っていないコンテンツについて内容を改善することも可能になる。

PDCAプロセスはSEOにとっても必要なのだ。


今回はこの本を読んだ感想からリスティングとSEOの共通点を述べてみたが、まさしくリスティングとSEOの本質は共通であるということである。
いずれも検索エンジンを介して、その向こう側にいるユーザーに対して、行動の変容をもたらすための行為だからである。

是非、まだ読まれていない方は手に取って一読されたいと思う次第である。

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2013/04/22 | コメント/トラックバック(2) |

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アルゴリズムなんて言葉は忘れたほうがよい


アルゴリズムにとらわれて過ぎている人が非常に多いと感じる。
だから私はあえて暴論を述べてみたいのである。

アルゴリズムなんて言葉は忘れたほうがよい

とあえて言い切ってみるのだ。

検索エンジンが人間の作るコンテンツの価値を100%正しく認識し、価値に応じた完全に公平なランク付けができる日は永遠に来ない。

これは間違いない。公平なランク付けができる日が来ると考えるのは幻想である。

以前も「検索順位の真実は誰にも分からない」にも書いたが、コンテンツに客観的な価値の大小などありはしないし、そもそもコンピュータが人間の書く文章の内容そのものを理解できるようになるとも思えない。

文章の内容そのものを理解できるようにならないわけなので、人間とは違う価値判断で検索エンジンは順位付けをせざるを得ない。
その人間とは異なる検索エンジンならではの価値判断を「アルゴリズム」という。

人間と異なる検索エンジンの癖(つまりアルゴリズムのこと)を理解し、施策を実施すれば検索順位を高めることはできる。
これまでのSEOとはこの行為を指していたといってよい。

検索エンジンはこのようなことを評価しているのではないか?と仮説を立て、実験を行って実証し、サイトに適用する過程だ。

ここでは文字の色が目立ちやすい色に変更すると、順位にポジティブな影響があるという仮説について考えてみる。

  1. 背景の色が黒、白、赤、灰色といった様々な色別のページをそれぞれ100ページ程度用意する。
  2. それぞれの背景色ページでターゲットとなる文字部分の検索順位を測定しておく。
  3. それぞれのページでターゲットとなる文字部分を、黄色、灰色、赤、白、紫・・・といった具合に変更。
  4. 比較対照のために元々の色と同じになるように該当ターゲット部分を明示的に同じ色に変更。元々本文中の文字色がすべて白であった場合に、
    • ターゲット部分をCSSを使って白に変更する。
    • ターゲット部分をHTMLで白に変更する。

    といったように目には見えないが、変更する作業だけはしておく。
    こうしないと、色を変更したことが順位に影響したのか、それとも該当個所について何らかの書式指定を行ったことが順位に影響したのかわからない。

  5. ターゲット部分の順位の推移を追跡する。
  6. 仮説が正しいか結論を出す。

重要なことは、結論を導く際の思いこみを排除することである。

「背景が黒のページを100ページ作りました。ターゲット部分を灰色、黄色、元々の紫のままにしたページはそれぞれ20ページです。

 紫のまま:上昇ページ 9
      下落ページ 8 
 灰色:  上昇ページ 8
      下落ページ 10
 黄色:  上昇ページ 10
      下落ページ 7

とこのような結果になりました」

仮説を信じようとしている、

「やっぱり黒字に黄色といった目立つ色にすると順位は上がるし、目立たない文字色に変えると順位は下がる」

と思いたくなる。
でもこれはほとんど差がないというレベルである。
結果を検証するときは統計的に検証しなくてはならない。

例えばサイコロが2回連続して同じ目が出た場合を考えよう。
このサイコロは同じ目が出るように細工されていると考えてよいのか?

結論はだめだ。

2回連続して同じ目が出る確率は約16.7%もある。
この程度の結果の偏りはしょっちゅうあることで、単なる偶然の仕業の可能性が高い。

これと上記の検索順位は同じようなものだ。
詳細については面倒なので省くが、単なる偶然の可能性が高いのだ。

これだけ大がかりな実験を行っても、統計的に意義のある結果が導けないことが多いのである。

この実験を行う労力は並大抵ではない。
実験に慣れた人でも、全ての作業を行うために丸1日程度の時間を要するだろう。

実験を行うためにこれほどの価値があるのか?

仮に統計的に有意義な結果が出たとしても、それは現在のGoogleのアルゴリズムがそうなっているというだけだ。
明日も同じ結果になるとは全く限らない。

アルゴリズムを詳細に把握しようとする試みは無駄である。
我々はGoogleのアルゴリズムを知り得ないと考えた方がよい。

アルゴリズムを知ることはできないが、Googleが目指している方向は我々は容易に理解できる。
それは、

検索ユーザーにとっての利便性の向上だ

Googleが人間が理解するようにコンテンツを理解する日は来ないにしても、Googleが目指しているのは人間にとっての利便性の高さと、検索結果の順位が一致するように日々改善を続けている。

それは分かっているのだから、アルゴリズムなんて言葉は忘れてユーザーにとって利便性のあるページを作ればいい。

上記のような実験は、なんら検索ユーザーにとって価値をもたらすものではない。
そんなことをしている暇があったならば、ユーザーのために役に立つコンテンツを何ページも作ることができるだろう。


最後にPRします。

Google+で、SEO同好会っていうコミュニティをやっています。
初心者歓迎のSEOのゆるい感じのコミュニティです。

興味のある方、是非ご参加ください。

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2013/04/15 | コメント/トラックバック(1) |

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検索順位が下がったときの対処


検索順位が下がると不安になる気持ちはよくわかる。
その時に一番大切なことは、

まず落ち着くこと

である。
あわてることが最もよくない。
順位下落した場合に、修正が必要ではない場合が多いのだ。
なのでまずは冷静になることが重要である。

その上で下記の手順を試すとよいと考えている。

1.ファインダビリティが悪化していないか確認する

ここで言うファインダビリティとは、検索エンジンを使っての自サイトの見つけやすさという意味だ。
様々なキーワードによる自サイトの検索結果の露出回数の総体を指す。
サイトの検索エンジンからの評価と言い換えてもよい。

あるキーワードでの検索順位がガツンと下がった場合でも、ファインダビリティは下がっていないことが多い。
そんなケースでは、対処する必要がないことが大半だ。

ちなみに当ブログであるが、「SEO」というキーワードで最高で24位まで上がったが、100位圏外まで落ちそうして現在は80位前後である。
それでもファインダビリティは悪化してはいない。まあ、そんなもんである。

さて、ファインダビリティの簡単な確認方法は2つある。

  • 「ウェブマスターツール」の検索クエリの折れ線グラフ
    これが最もわかりやすい指標だと私は考えている。
    折れ線グラフが大きく右下がりになっている場合は、ファインダビリティが大きく悪化してしており対策を要する。
  • 「Google Analytics」のオーガニック検索トラフィック
    これでもわかるのだが、ウェブマスターツールに比べるといくつか問題がある。

    1. 「(not provided)」がある
      そのためどのキーワードでの来訪が多いのか把握が難しい。当ブログでは(not provided)が50%を超えており、Analyticsのキーワードはあてにならない状況である。
    2. 検索順位の把握ができない
    3. 様々な指標が見られるためついいろいろ見てしまって時間を空費しがち

といったわけで、ウェブマスターツールを使うことをお勧めするのだ。
ウェブマスターツールで悪化が見られなければ、対処は不要か、もしくは対処を急ぐ必要はない。

単にあるキーワードだけ順位が下がっているといったケースは、実害がない、あるいは時間がたてば元に戻るケースが多いのだ。

2.ペナルティかどうかを判定する

Googleペナルティ判定フローチャート

実際はこのチャートで「重大なペナルティ」「ペナルティ」に該当した場合でも、ペナルティではないケースもある。
(人為的ミスなどにより、正常にインデックスされなくなるといったケースなど)
しかし、何らかの問題が生じていることは確かであり対処が必要だ。

3.対処する

対処が必要な場合の考え方は大きく2つに分かれる。

  • スパム的なSEO施策を行った場合
  • スパム的なSEO施策を行っていない場合。
    あるいは自覚がない場合

前者の「スパム的なSEO施策を行った場合」は、比較的対処は簡単である。
何を行ったか本人がわかっているわけなので、該当の個所を修正して再審査リクエストをすればよい。

詳細:Google 再審査リクエストの書き方をご覧いただきたい。

一部だけ引用するが、

再審査リクエストは、Google の担当 = 人間が読むのです。
あなたは悪いことをしてしまったのですから、問題を解消するために行ったことを詳細に記すことと、今後はもう悪いことはしません、という趣旨を Google 担当者が納得できる形で記述すればいいのです。
そんなに難しいことではないのですよ、普通の社会において、相手に謝罪するのと同じコトが求められているに過ぎません。

この言葉は非常に示唆に富んでいる。まさしくその通りである。

さて、後者のスパム的なSEO施策を行っていない場合。あるいは自覚がない場合の対処であるが、これが非常に難しい。

Googleガイドライン違反ペナルティの解除方法この記事に非常に詳しいが、難解である。

なので、この記事を読む前に少々アドバイスをしたい。
2つの重要な要因を理解することが必要である。
その要因とは、

  1. SEOが過剰であることから生じる不自然さを排除すること
  2. 人間と検索エンジンに同一のコンテンツを見せること

これが重要であり、不自然さとは何か?コンテンツの同一とは何か?と意識しながら、上記の住氏の記事を読むと非常によく理解できると思う。

SEOを過剰に意識すると、不自然なコンテンツができる。
一部の会社や、アフィリエイターはSEOを意識しすぎた不自然なサイトを作っていることがある。
本人はSEOにとらわれているため、不自然さに気が付いていないのかもしれない。
その不自然さをどのようにGoogleは認識しているのか?についてのヒントを得られる素晴らしい記事である。

また、この記事とは直接関係ないのだが、まったくSEOについて知らない人にサイトを見てもらい、不自然な個所を指摘してもらうといった方法も有用である。

あと、最後にペナルティではないケースについても書いておきたい。

ペナルティでなくても、大きくファインダビリティが悪化するケースはある。
それは、

検索エンジンがサイトを正しく認識できなくなる

といったケースである。

例えば、

間違ってnoindexやrobots.txtを設定してしまった、
canonicalを誤って向けてしまった、
本来の独自ドメインのURLではなく、レンタルサーバー業者が提供するデフォルトのURLがインデックスされてしまった

といったケースである。
様々なパターンが存在するのだが、これらは、

site:

で検索し、表示されるURLをじっくり見たり、

サイト名を検索して検索結果を見ることで問題を発見することができる。
ペナルティではないと思えるケース、または、ペナルティかどうかの切り分けのためにも一度ご覧になることをお勧めするのである。

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2013/04/08 | コメント/トラックバック(1) |

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検索順位が下がる要因と上がらない要因


今回は主にSEOの基本を知っている人に読んでもらいたい記事である。

SEOにとってネガティブな要因は二種類あるということを言いたいのである。

  • 検索順位が上がりにくくなる要因
  • 検索順位が下がる要因

である。
SEOの基本的な知識を知っている人などは、この二つを混同しているときが多い。
そのため検索順位が大きく下がった場合に、考えるべきポイントを誤るのである。
検索順位が大きく降下したり、あるいは検索結果に全く表示されなくなってしまうといったケースでは、

検索順位が下がる要因

に焦点を当てて考えねばならない。
「検索順位が上がりにくくなる要因」を改善しようとして、その改善に時間を多くの時間を費やしているケースがたまに見られる。
いうなれば的外れな努力なのだ。

普段の状況で、もっと検索順位を上げたいと考える場合には両方を改善する必要があるが、上記のような緊急時には下がる要因を主に考えるべきなのだ。

具体的にこの二つはどのようなもおか?

1.検索順位が上がりにくくなる要因

最も重要な要因として重複コンテンツの問題が挙げられる。
WordPressなどのCMSを使っていたりすると、自然にURLが異なるだけの重複コンテンツができる。
例えばタグページ、日付ページなどだ。

当ブログでいえばこんなページが挙げられる。

http://minnano-seo.com/introduction/post912/

http://minnano-seo.com/date/2013/02/25/

二つのページの内容は全く同じである。
後者のページは前者にcanonicalで正規化するか、noindexを指定してインデックスさせないことが好ましい。
本来そうするべきなのだ。
これをやっていないのは、このブログは単に趣味でやっているからである。
面倒なのでやっていないわけだ。

さて、いささか脱線したのだが、重複コンテンツというものはネガティブな要因ではあるものの、ペナルティを受けるような深刻な問題ではない。

当ブログも重複コンテンツが大量にあり、実際の記事数の3倍程度のページがGoogleにインデックスされている。
それでも顕著な問題は生じていない。
そんなもんである。

とは言え、重複コンテンツは排除したほうが絶対にいい。
WordPressのタグアーカイブや日付アーカイブなどでnoindexにする
この方法などは簡単で細かく設定できるようなのでよいと思う。

KENさんの運営しているRe:veryというSEOブログがあり、「インデックスされているサイトのページ数は多いほうが良い?」の記事中に、重複コンテンツ対策を行った際のアクセスの増減が示されている。

Googleが認識しているインデックス数が減少していくグラフとほぼ逆に、検索エンジン経由のアクセス数がモリモリ上がっているのがわかる。
検索エンジン経由のアクセスが増えたのは、これだけが原因ではないだろうがポジティブな影響があったと考えるのが普通である。

もし業務でサイト運営を行っているならば重複コンテンツ対策は絶対に行うべきなのである。
(私もそのうちやります。そのうち・・・)

2.検索順位が下がる要因

下がる要因は数多く存在し、大きく分けると二つある。
一つがSEOスパムを自覚的に実施しているケース。
もう一つは過剰なSEOを実施しているケースである。

前者であれば対処は容易だ。
自分で行った箇所を自覚しているので、そこを修正すればいいからだ。

後者については対処は難しい。

これに関しては住太陽氏のGoogleガイドライン違反ペナルティの解除方法が参考になるだろう。

私からは一言だけアドバイスをするならば、

「一般ユーザーのつもりになってコンテンツを読んでみるべき」

これを書いておきたい。
SEOを過剰に意識すると、不自然な個所が多数生じてくる。
キーワードの詰め込み過ぎや、検索対象キーワード部分だけを変えたページが多数存在するという場合。
後者については、単なる重複コンテンツではなく、ドアウェイページあるいはゲートウェイページと呼ばれるスパム行為に相当する。これは対応しなくてはならない。

言い換えれば、人間が見て「変だ」と感じる個所をまずすべて修正するべきということである。


さて、今回も最後にまとめてみる。

検索順位を下げる要因と上がりにくくなる要因があり、検索順位が大きく下がった場合は前者の要因を疑わなくてはならない。
下げる要因の中には重複コンテンツは含まれず、それ以外の要因を疑うべきである。

それ以外の要因を特定するのは難しいが、一般ユーザーのつもりになって見たときに不自然だと感じる場所に原因がある可能性が高い。過剰なSEOが不自然だと感じる個所を修正することが、回復の道筋になることが多いのだ。

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2013/04/01 | コメント/トラックバック(1) |

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