キーワードをマトリクスで分類してみる

essence

SEOについて理解されていないと思う出来事があった。

「単にSEOしてくれるだけでいいんですけど」

というようなお願いをされたのである。
よく聞いてみるとビッグキーワードでの検索順位を上げて欲しいという意味だった。

私のブログを時々ご覧になっている方だったら、SEOイコール検索順位の向上ではないことはよくご存知だろう。
SEOとは単に検索順位の向上手法であるという誤解が、今でも根強いことは大変残念である。

「最近順位が下がってしまったのですが何とかなりませんか」

順位が下がってしまったキーワードが何か聞いてみた。
ビッグキーワードに見えるが、大した検索数のあるキーワードではなかった。

何とかして順位を回復して欲しいという相談だったのだが、総体として検索エンジン経由での集客力は下がってはいないという状況。
無理に検索順位を上げるようとすることは危険であるため、コンテンツの充実を図っていけばいいという説明をしたのだが、なかなかご理解いただけないという状況であった。

いまだにSEOはビッグキーワードでの検索順位をあげるための技術と考えられているのである。

正しくは検索エンジンから、一人でも多くの見込み客を自分のサイトに集客することがSEOである。

やっと本題である。

このブログでは基本的に、キーワードの検索数を意識しないSEO手法について主に書いている。
しかし、今回は普通のSEOのブログっぽく検索数を意識した手法について書いてみたいのだ。

さて、私が今回書きたかったことはこれだ。

キーワードは検索数とコンバージョンレート(CVR)の2つの有用性から判断されなければならない

コンバージョンレートとは日本語では転換率と訳されるが、
サイトに来たユーザーのうち、問い合わせや、購入といったアクションを起こす割合。
という意味である。
例えば、1,000人のユーザーがサイトに来てそのうち、15人が購入したといった場合のコンバージョンレートは1.5%となる。

コンバージョンレートが低くなるのは2つの理由がある。

  1. そのキーワードを検索するユーザーは情報を知りたいだけである
  2. 検索ユーザーは購入といったアクションを起こすつもりがあっても、自分のサイトがユーザーのニーズに合っていない

という2つのケース。
後者は、サイト内の改善によりコンバージョンレートを改善することができる。
しかし、前者はコンバージョンにそもそも繋がらないキーワードなのだ。
言い換えれば、無意味なキーワード
ということなのである。
※情報提供自体を目的とするサイトであれば無意味ではないこともある。

その観点からキーワードを分類してみよう。

キーワードのマトリクス図

今回もカニを通販で売りたい場合を想定して、キーワードの有用性について考察してみる。

1)ビッグキーワード

検索数が多く、かつコンバージョンが見込めるキーワードである。
例としては、

「タラバガニ」
「お歳暮」
「カニ 通販」

こんなキーワードだ。このようなキーワードで上位表示されれば、確実にある程度以上の集客は見込める。
そのため競合他社も狙っているキーワードでもある。

このようなキーワードにたいしては採るべき戦略は、

・積極的に上位表示を狙っていくという戦略もある
・上位表示しないまでもある程度意識的にSEOするべき。それにより複合キーワードでは上位表示される可能性が出てくる
 参考:幹となるキーワードを強くする必要がある

である。絶対にSEOすべきキーワードだといえる。

2)見せかけのビッグキーワード

「プレゼント」
「カニ」
「甲殻類」(実際は大した検索数があるわけではないがわかりやすい例として挙げている)

こんなキーワードだ。
確かに検索数としてはかなりあるものの、このようなキーワードは

・検索しているユーザーのニーズが漠然としていたり
・情報を知りたいニーズしかない

といったキーワードである。上位表示されたとしても、コンバージョンを得ることは難しい。
このようなキーワードは上位表示させるのは大変なのにも関わらず、それによって得るものが少ないのである。

これらのキーワードは1)と同様に上位表示しないまでも、ある程度狙ってSEOするべきだと考える。
それによって複合キーワードでは上位表示される可能性が出てくる。複合キーワードになればコンバージョンする可能性が高い。

3)ニッチキーワード

あまり検索数はないのだが、検索している人のニーズが明確でコンバージョンにつながるキーワードだ。

「タラバガニ 通販」
「産直 送料無料」
「カニ 産直 訳あり」
「カニ 浜茹で」

こんなキーワードで検索した人は、自サイト内にニーズに合うコンテンツがあれば高い確率でコンバージョンに結びつくだろう。
コンテンツを作ることで積極的に狙っていくべきキーワードである。

4)価値が低いキーワード

あまり検索されることもなく、かつコンバージョンに結びつかないキーワードである。
例えば、
「ヤドカリ下目」
「カニ ハサミ」
「カニ 天敵」
「SEO カニ」

といったキーワードである。
これらのキーワードで検索した人が、カニの通販サイトに来たとしても、恐らく何か買うということはないはずである。
最初から考慮する必要がないキーワードだ。

ちなみに当サイト「SEO カニ」というキーワードで2位である。
私としては、カニをテーマにしたSEOブログを作っているつもりなのでこの結果に満足をしているのだが、誰も検索しないので実際は意味ないのである。


このようにキーワードの種類を考えて、それぞれに戦術を考えることが重要だというのが今回のまとめである。

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