SEOはテクニックだけを真似しても成果は出ない

essence

SEOで多くの集客を行い成功しているサイトは数多くある。
その真似をしてもSEOはなぜかうまくいかないことが多い。

nanapiのSEO施策を辻氏がセミナーで紹介して以来、nanapiはSEOのベストプラクティスとして有名になったように思う。
(この意味で有名になったのだが、これはユーザーを増やすことにつながったと思っている。現に私はあのセミナー以来nanapiを見るようになった。SEO的な観点ではなく、一般ユーザーとしても使うようになったし)。

このセミナー以降、nanapiのSEOは様々なWebサイトのオーナーから真似られるようになったようだが、これによって集客力が大きく増大したといった話を聞いたことがない。
まあ、私が単に知らないだけという可能性もあるので、実例があったら教えていただければ幸いである。

これは単に一つの例に過ぎないのだが、SEOでうまくいっている成功事例は数多くあるが、それをテクニックだけ真似てもうまくいかない。
それは何故か?なのだ。

私が実感することがある。

コンテンツには質量が存在していると思う。
読んだときに感じる質量がコンテンツの価値だ。
そうしてコンテンツの質量の総和がサイトの価値である。

逆SEOというモノがある。

企業名などで検索した際にイメージが悪い内容のページが検索結果上位に表示されている場合に、イメージが悪いページの検索順位を下げてイメージの悪化を防ぐというサービスである。
この手法は、検索下位にあるページにリンクをつけたり、新しくページを作ってリンクをつけた上で更新していき上位表示を狙っていく方法だ。
検索順位5位にあるページを下げようとする場合には、そのページよりも強いページを6つ作るといった必要がある。

逆SEOは実際は非常に難しい時が多く、ことの善悪はともかく都合が悪いページがずっと居座る時が多い。

いくら業者が頑張ってページを更新しようが、サイトのボリュームを増やそうが、被リンクを当てようがどうにもならないことがある。
そんな場合とはどんな場合だろう?

都合の悪いページの質量がズシッととても重たい場合だ。

たった1ページしかなくても、その中に込められた怨念がとても重たい場合。
あるいは、そのページを書かせるに至った背景が重たいといった場合。

こんな場合は、ただの個人のブログとかであっても順位を落とすのがとてもとても難しくなったりする。
SEO業者がいかにテクニックを駆使して、手間をかけても凌駕するのが難しいのである。

恨みといった負の感情だけではなく、そのコンテンツにどれだけ情熱を注ぎこむことができたか?
これがコンテンツの質量を決定し、SEOの成否を分ける。

SEOで成功しているサイトは、単に上辺のテクニックが優れているのではなく、いかにコンテンツの質量を増やしたか?において優れている。
コンテンツの質量を増やすためには、良いコンテンツを集めることを成功させるための周到な準備や仕掛けが重要になる。

もちろんSEOの設計がよくできていることも要因なのだが、コンテンツの質量を高めることができた故にnanapiは成功している。

読むに値するコンテンツがあることがSEOの前提であって、これなくしてSEOをいくら頑張っても無理なのだ。

私は一見非常に当たり前のことを述べているように思われるかもしれない。
しかし、当たり前だが難しく、そして知恵を絞らねばならないポイントだ。

コンテンツを作成するためにはコストがかかる。
コストには外部にコンテンツ作成を依頼する外注費であったり、社内で作成する場合の人件費、あるいはディレクションの手間といったものが存在する。

様々なWebサイトにおいてかけられるコストは決まっている。
そこから得られると想定される利益を超えてコストはかけられない。
コンテンツを第三者に書いてもらうようなCGMといったサイトの場合でも、集めるための様々な仕掛けのためのコストが必要で、膨大にかけたとしても費用対効果に見合うほど集まらないという可能性も大いにある。というよりこれに失敗して消え去るサイトが多い。

コンテンツの集め方については多数の戦略の中から自社の状況に応じた方法を適切に選択し、そして常に努力し続けることこそが成功をもたらす。

これがなく、サイトの構造や、コーディングといった上辺だけを真似してもSEOはうまくいかないのだ。

有名サイトを真似してもうまくいかない。

と嘆いているのであれば、サイトのコンテンツの質をそのレベルに高めるという取り組みを行ってみることをお勧めする。
最初は予算が潤沢になければないなりに、限られた予算、人的資源の中でできる限りよいコンテンツを用意してみよう。

これは遠回りに見えるかもしれないが、結局はこちらの方が成功には近道である。

多数の薄いコンテンツを用意して(薄いコンテンツというものは単に文字数を指すわけではないことに注意。また、単に共起語が入っていればいいって単純なものでもない)、サイトボリュームの増大や、ロングテールを狙うよりも、比較的少数のよいコンテンツを用意したほうがいい結果につながることを強調しておきたいのだ。

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