SEOのサービスの種類と導入の判断について

superficial

SEO業者の提供するサービスは最近は多岐にわたっている。

被リンクによるSEOサービスしかこれまではなかったといってよい。

順位保証型SEOサービス
月額固定の被リンクサービス

が代表的なものだった。
しかし、被リンクによるSEOが難しくなっているため、これらのサービスは成立しにくくなってきたのだ。

「SEO」というキーワードで検索した際にSEO業者のサイトが以前は上位に表示されていたが、現在はほとんどされていない。
以前は、「SEO」というキーワードで上位表示することがSEO業者にとってのステータスであり、実力の証明であった。

その種のSEO業者は、

ビッグキーワード「SEO」で上位表示の実力

といったうたい文句で優位性をアピールしたものだ。

「SEO」ってキーワードで上位表示できていない会社にSEOを任せていいんですか?

といったセールストークもあった。しかし、最近はめっきり見かけなくなった。
SEO業者が持っているノウハウを総動員してキーワードを狙っても、安定的に上位に表示させることはほぼ不可能になったということなのだ。
この意味では、人為的施策によるSEOは死んだと言える。

といったわけで、SEO業者にとって被リンクによる順位上げ以外にどのようなサービスを提供するか?
ここが生き残りの最重要課題となってきたわけだ。

私の知っている範囲でSEOに関連してこのようなサービスが展開されている。
※リスティング運用、アフィリエイトなどのSEO以外のサービスは除いた。

他にもいろいろあるかもしれない。もし面白いサービスをご存じであれば、コメント、Google+で教えていただけると幸甚である。
(なんだか偏っていますね・・・)

  1. ディレクトリ登録代行
    Yahoo!ビジネスエクスプレス・クロスレコメンド・Jエントリーといった有名ディレクトリサービスに登録を行ってくれるサービスである。
    これ自体は昔からあるものだが、被リンクの効果を前面にうたっているサービスは危険性があるかもしれないので要注意だ。
  2. SEO診断
    Webサイトの内部・外部要因について、SEOの観点から問題点を洗い出しレポーティングするサービス。
    以前からこのサービスは成果報酬型SEOにおいても提供されていたが、あくまで付加価値としての位置づけであることが多かった。
    これをメインのサービスとしたものである。
  3. 警告解除支援サービス
    Googleからのスパム警告の原因を特定し排除するためのコンサルティングや、不自然リンクを実際に削除するといったサービス。
    ある程度以上のSEOのスキルがある人が、数千件ものリンクを目視ですべて精査し削除申請しなければならない。
    特に不自然リンクの削除は近年ニーズが急上昇しているものの、これをやっている業者は多くはなく安いサービスではない。
  4. リンクベイトコンテンツ作成
    ナチュラルリンクを得るために、話題になるコンテンツを作成するサービス。
    美しいインフォグラフィックを作ったり、マンガや小説といったコンテンツを提供するケースもある。
    SEO業者ではないが、バーグハンバーグバーグはある意味最強のSEOサービスを提供しているんじゃないか?と私は思っているが、同意できる人も多いのではないか。
  5. アクセス保証型SEOサービス
    今までの順位保証型は検索順位を保証しているだけであって、検索順位が上がったから売上が上がるとは限らない。
    それに比べると、サイトへのアクセスによって料金が発生するこのアクセス保証型SEOは、順位保証型より収益につながる可能性が高いと考えられる。
    アクセスを集める方法としては、
    外部にPRサイトを作りそこからリンクを貼り、被リンクによる順位アップと実際の集客を狙う方法。
    主にロングテールSEOの手法による、内部強化といった方法がある。
    ビジネスモデルとしてはリスティングにやや近いかもしれない。
  6. コンバージョン保証型SEOサービス
    実際に問い合わせや購入といったコンバージョンの数に応じて、成果報酬が発生するSEOサービスだ。
    唯一、真の意味での成果報酬型のSEOサービスであると言えよう。
    検索エンジンからの集客に始まりコンバージョンに至る全ての経路において、障害要因があるとコンバージョンは著しく少なくなる(SEOは総力戦の時代だ参照のこと)。そのため、顧客のビジネスに深く入り込み、パートナーとして努力することが求められる難しいビジネス形態である。
    このビジネスをメニューとして提供するSEO業者はたいへん少ない。
    しかし、顧客のサイトの作りがよく集客できさえすればコンバージョンが充分望めるといった場合は、PRサイトを作りそこから集客するだけで目標を達成するため容易に受けてくれることもあり得る。この場合は、アフィリエイト広告に非常によく似た販促手法と言えよう。
  7. MEO
    Map Engine Optimization(マップ・エンジン・オプティマイゼーション)の略。
    ローカルSEOというのが正しいのだろうが、SEO業者が提供するサービス名としては圧倒的にMEOという呼称が使われているようだ。
    その証拠に、

    intitle:ローカルSEO では671件
    intitle:MEO では(日本語のページに限定して)22,000件

    である。
    それはともかくこのサービスが何かというと、Googleで検索したときに、ページ上部に表示されるマップ内に自店舗やサービスを表示させるサービスだ。
    比較的小さい金額で可能なサービスであるが、登録するだけで表示されることもあるためまずは自分でやってみることをお勧めする。

  8. ASO
    App Store Optimization(アプリ・ストア・オプティマイゼーション)の略。
    「App Store」「Google Play」でのアプリの表示順位を上昇させる施策である。
    近年アプリの開発費は非常に高騰しているため、注目されるビジネスになってきている。
  9. 逆SEO
    自社の社名やブランド名で検索したときに、良くない評判が書かれているページの検索順位を下げて目立たなくするサービスだ。通常のSEOであれば、一つのページの順位を上げればそれで終わりである。しかし逆SEOは一つのページの順位を下げるために、下げようとするページよりも下のページの順位を上げようとする。
    検索順位2位のページを下げようとした場合には、最低9つのページの順位を上げて2位のページよりも上に押し上げなといけない。

    前からあるサービスであるが、提供している業者はそれほど多くはない。
    それは二つの理由がある。

    一つは、普通のSEOよりも検索順位の操作の割合が大きいため、著しくユーザーの利便性を損なうという批判を浴びたためだ。この批判によって逆SEOを社業としてやらなくなったSEO業者はある(今でも裏メニューとしてやっているかも知れないが・・)。

    もう一つは、たとえスモールキーワードであっても、検索上位を独占してしまうことはQDDに強く逆らうため非常に難しいからだ。最も検索エンジンが嫌がることだと言っていいかもしれない。言い換えればやりたくても難しいからやれないっていう話である。


選択肢が増えることは顧客にとっても望ましいことであるが、2つ考えるべきことがあると私は思うのだ。

1.対価

サービスには必ず対価がある。

業者としてサービスを提供する以上は、利潤を出す必要がある。
もし、正社員が1日かかるのであれば、それに要する人件費は少なくとも2万円ぐらいにはなるだろう。

会社としてサービスを提供するのであれば、人件費の3倍程度はもらわないと適正な利潤が出ない。

言い換えてみよう。
実際の作業原価は3分の1以下だと言っていいということだ。

私は価格が高いサービスよりも、むしろ価格が安いサービスについてより警戒せねばならないと思っている。
月間3万円で提供されるサービスは、作業原価として1万円ぐらい、またしても言い換えると、3時間程度で終わってしまう作業であるということだ。

この程度で何ができるのか?

あなたの会社に置き換えてみて、3時間程度の作業で顧客にどんな価値を提供できるか?
その程度の作業でできることというのは、よほどのノウハウが必要な仕事でもない限り大したことはないはずだ。

それをさもありがたいことであるかのようにうたって提供しているサービスは、ちょっと疑ったほうがいいかもしれないと思うのである。

逆に高い場合は、当然のことながらそこから得られるであろう費用対効果について厳しく吟味せねばならない。

2.他の手法との比較

これらのサービスはSEOでなくても、ほかに代替の手段があるものばかりだ。
それらとの様々な角度から比較検討しなくてはならない。

他の手段の方がよければそれを採用すべきだし、あるいは予算配分を決めて併用するという方法もある。

ユーザー側にも評価する確かな目が必要になるのだ。
選択肢が増えるということは難しくなるということでもあることに留意しなければならない。

コメント

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