2014/10/21追記
権成俊さんの敬称が抜けておりました。大変失礼いたしました。
2014/10/19追記分
とても有意義なコメントを頂戴したため追記した。
コメントを下さった皆様に感謝である。
また、SEO対応が可能なショッピングカートの存在が明らかになったことにより、ECの業界に一石を投じることができたのではないか。
と大変意義があったと思っている。
さて、いただいた情報を実際に詳細に検証していないのだが、仕様について目を通してみたところ、
この2つはSEO的な観点から充分及第点であると思う。
及第点という意味は、普通に運用すれば普通にファインダビリティを高めていくことができるという意味である。
住太陽氏が常に強調していることとして、
コンテンツ(ユーザーが知りたい、読みたいというニーズを満たす)」と「セリング(売り込み)」の2つがWebサイトにはあり、ほとんどの検索クエリはコンテンツを見るために行われる。
ということがある。
コンテンツによるSEOとは、
- ロングテールキーワードから自サイトを発見してもらう
- 様々な検索キーワードで検索結果に露出するため、度重なる訪問が見込めるようになり、ブランドを覚えてもらえる単純接触効果によって安心感・信頼感を得る
- 良質なコンテンツを通じて自サイトへの信頼を獲得する
- 購入に至るまでの様々な心理過程において露出することで、見込み客を育て中長期的な売上の向上につながる
- サイト内の情報の多様性によりビッグキーワードでも検索順位の向上が図られる
といったマーケティング活動を行うことを示している。
ECサイトにとって非常に重要な販促活動なのだ。
しかし、ほとんどのショッピングカートにおいてはセリングページしか作れず、コンテンツ作成ができない。
上記のマーケティングができないことを意味している。
従って、コンテンツを作ることができないショッピングカートは、
「SEO対応」
とは言えないのだ。
SEOができるというのはtitleタグや、metaが編集できるということではない。
それができるのは当たり前のことであり、更に上記の一連の目的を達成できるものでなければならない。
充足しているのであれば、「SEO対応」を堂々と唄ってよいだろう。
情報を寄せていただいた、FutureShop2と、Live Commerceは仕様を見る限りにおいて「SEO対応」である。
権成俊さんから頂いたコメントについて、
> SEO屋の視点では無く、マーケティングとして考えた方が良いと思います。
まさしくその通り。
蛇足になるが、一言だけ私の意見を述べさせていただこう。
導入する側としては100%正しい。
ECの売上に責任を負うコンサルタントの立場としては、これで必要充分であり問題ないと言って差支えないと思う。
私も勧めていいと考えている。
権氏に対しての意見ではなく、私の意見はあくまでサービス提供側に対する要望である。
多くの人が使うサービス基盤は、導入する側が手を入れたりすることができない。
それゆえに、SEO屋から見ても、
「よくできているなあ、勉強になるわぁ」
と感心するものであって欲しいと願うのである。
MakeShopに関しては私はかつて機能について詳細に検証したことがある。
店長ブログという機能があるが、中途半端であって、
WordPressの導入については設置できないとサポートから案内された覚えがある。
個別ユーザー毎のサポート掲示板でそのようなやり取りがあった気がするのだが、今となってはログインできないので不明だ。
とは言え、できるのであれば検討してもいいかも知れない。
結論から言うと、
「ない」
のである。
ひょっとして私が無知なだけですでにあるのであれば教えて欲しい。
ブログで宣伝させてもらうので、連絡いただけたら幸いである。
このサイトからリンクするので、少しは被リンクの効果があるかも知れないし、また多少なりとも宣伝の効果もあるかも知れない。
私としては中小零細企業の販促のお手伝いをさせていただいているのだが、その中で前からとても困った課題に直面している。
それは、
「SEOの考慮が正しくできたショッピングカートのシステムがないことである」
中小零細小売店は大手のECモールに参加していることがほとんどなのだが、これはいわば鵜飼のようなシステムだ。
ひとたび参加すると離脱できない。
条件を決められて不満であっても、店舗側からはどうする術もない。
大手のECモールは徐々に条件を悪くしているが、それでも離脱することができないので泣く泣くそのままやるしかないのだ。
私は大手のECモールがあることを否定しているわけではない。
消費者から見た時には大きな利便性がある。
また店舗側からも全く自前のインフラやノウハウがなくてもECを始めることができるのはメリットだ。
最初はいいかも知れない。
しかし、
料率が高く粗利益を圧迫する。
顧客の名簿が自店の財産にならない。
購入した人に自店の存在を覚えさせることが難しい。
といったデメリットが長期にわたって継続するにつれて顕在化する。
なので、完全に離脱できないとしても、独自サイトへ徐々にシフトしたいと考えるのはごく自然な流れである。
しかし、これが難しい。
大企業はではどうしているのか?
自社で独自のシステムを開発して営業しているのが普通だ。
この手の決済や在庫管理を伴うシステムは開発規模が大きくなるのが普通で、少なく見積もっても1千万円に近いほうの数百万はかかってしまう。
大手の場合であれば、数千万円、数億円といった投資になることもある。
こんな規模の投資ができない中小零細企業は、永遠に依存し続けなければならないのか?
選択肢は二つある。
これは金銭的な負担は少ないものの技術的に非常に難しい。
中小零細企業がおいそれとできるようなものではない。
まったくインフラ知識がないような商店主ができるようなものでは全くない。
PHPをちょろちょろ触って何とかなるWordPressなんかと違う。
商品数が増えてきたときに実用に耐えるだけのパフォーマンスを出すためには、データベースやサーバの知識が必要になってくる。
システムのアップデートも非常に難しく、プラグインが動かなくなるといったことも発生する。
そんな時にもサポートしてくれるベンダーがほとんどない。
技術力がないとどうにもならないと言ってもいい。
一般的に取りうる選択肢はこちらしかない。
この選択肢においてはECモールと違い、集客は自ら行わねばならない。
SEOへの十分な考慮が死活的に重要なのだ。
私が調べた限りにおいてこれができているショッピングカートはない。
現在サービスを提供しているほぼすべてのショッピングカートが、
「SEO対応」
をうたっているが充分とは全く言えない。ここで言うSEO対応というのは、titleタグやmetaタグが編集できるといった程度のものである。
こんなことはできて当たり前で、ECサイトに求められるSEOはもっと様々な考慮が求められる。
SEOのコンサルタントとして高名な某氏とゆっくり話をする機会があったので、そのあたりを聞いてみたのだがやはり彼も、
「ちゃんとSEOの考慮ができてるショッピングカートはないね。」
という見解だった。
私の考えるショッピングカートで最小限必要と考える機能を上げておこう。
これはあくまで十分なものではなく、必要最小限として思いつく限りだ。
だが、この程度を満たしているものがないのが残念である。
- ECモールとの在庫連動
これがないと集客以前に話にならない。 - ブログ機能
WordPressやMTといった充実した機能を持つCMSを同一ドメインで動かすことができる。
これがSEOのキモとなる部分なのだが、これが非常に難しい。 - noindex・nofollow対応
商品画像のポップアップといった検索エンジンから見て意味のないページへのリンクをnofollowにしたり、ページそのものをnoindexにできる。 - 類似ページ正規化
単に色違いであるだけといったページについてcanonicalで正規化する、あるいは代表的なページ以外をnoindexにすることができる。 - 同一コンテンツ別URLの生成への考慮
商品一覧を見たときに1ページ目は、
/item/
で、2ページ目を見た時には、
/item/page2/
それで1ページ目に戻ってきたときに、
/item/page1/
となってしまうようであれば駄目である。完全に同一の内容であるにもかかわらず2つのURLが生成されるのはNGだ。 - sitemapの生成
これは人間が見るsitemap.htmlと検索エンジンが見るsitemap.xmlの2つだ。
特に1.2.が死活的に重要、他も重要である。
私はかつてこのようは要件を満たすショッピングカートがないかECのソリューションの展示会を見に行って、ブースの担当者に聞いてみたことがある。
でもやはりできないという見解。
ある担当者は、
「できるんですよ。でもどこもやらないのはコストがかかるからですよ。」
といったSEOおたくは全くやだねえみたいな態度であった。
おたくどころの話ではない。
この程度ができず何がSEO対応なのだかちっともわからない。
SEOのイロハのイであって、これができていないというのは不勉強だからであり怠慢であると私は思う。
多くの中小零細企業は困っているのだ。
この記事を読んだら是非取り組んでいただきたいと思う次第なのである。
コメント
[…] https://minnano-seo.com/superficial/post3300/ […]
フューチャーショップでOKでしょう。
在庫連動とMT同一ドメインは出来ますので、それで十分です。
http://www.future-shop.jp/function/promotion/cms.html
実際、当社のお客様はフューチャーショップでビッグキーワードでも上位表示出来ています。
canonicalとか、そこまで神経質にならなくても良いと思います。
むしろ、サイトの構造設計の方が大事だし、出来る出来ないよりも忙しい中で安定的に運用できる仕組みかどうかが重要です。
SEO屋の視点では無く、マーケティングとして考えた方が良いと思います。
はじめまして。メイクショップ広報担当の高橋と申します。
当社、GMOメイクショップでは、ネットショップ構築ASP「MakeShop(http://www.makeshop.jp/)」を提供しております。
「MakeShop」では、こちらの記事で挙げられております6つの問題の内、いくつかの項目において、解決可能ですので、以下、簡単にご案内させて頂きます。
1.ECモールとの在庫連動
回答:
「ネクストエンジンカート」「CROSS MALL」「ZAIKO ROBOT」等、
ECモールとの在庫連動をしている多店舗展開ツールと連動しております。
以下、詳細をご確認ください。
http://www.makeshop.jp/main/attraction/tatenpo/
2.ブログ機能
回答:
ショップ様のドメイン配下に WordPress等のブログサイトを設置できます。
※当社HPにて正式にご案内出来ておりませんが、別途有料のサービスとはなりますが対応可能です。
3.noindex・nofollow対応
回答:
HTML編集により対応可能です。
※一部、HTML編集が出来ないシステム側で表示する画面がございます。
4.類似ページ正規化
回答:
色違いの商品の場合は、カラーごとにオプションを設定することでURLを変えることなくページを表示します。
また、価格順、商品名順等のソートによって、URLが変わりますが、canonical属性で正規化をしております。
5.同一コンテンツ別URLの生成への考慮
回答:
URL統一ではない状態で、 Canonicalでカテゴリー1ページ目のURLを正規化をしております。 必要に応じて対応を検討致します。
6.sitemapの生成
回答:
sitemap.xmlは標準機能として対応しております。また、sitemap.htmlは独自ページ(自由にページを作成できる機能)を利用する事で作成が可能です。
sitemap.htmlの自動生成は現在できませんので、必要に応じて対応を検討致します。
以上となります。
ご不明な点がございましたら、お気軽に当社カスタマーサポートまでお問い合わせくださいますよう、お願い申し上げます。
MakeShop
http://www.makeshop.jp/
Tel : 03-5728-6227(平日10:00~12:00/13:00~18:00)
はじめまして。
株式会社ロックウェーブの岡本と申します。
弊社では独自のレスポンシブECサイト構築ASP「aishipR」をリリース・運営しております。
高機能ショッピングカートのaiship – スマホで売れるECサイト構築ASP
http://www.aiship.jp/
aishipRでは6つの問題点への対応に加え、構造化データやレスポンシブデザインの高速化にも対応しております。
◆1:ECモールとの在庫連動
ネクストエンジンやZaiko Robotなどの各種ツールとの連携が可能です。
またこの他の多店舗展開サービスにつきましても、柔軟にカスタマイズ対応を受け付けております。
◆2:ブログ機能
WordPressを有償プランにてドメイン配下に設置可能です。
http://www.aiship.jp/wordpress/
◆3:noindex・nofollow対応
ページ・レイアウト単位でheadタグ内を自由に編集できる仕様ですので、metaタグを自由に設置・編集することが可能です。
◆4:類似ページ正規化
1登録商品内でカラー(サイズ等)バリエーションやオプション項目を設定できるので、類似ページを作成する必要はありません。
もちろんcanonicalタグの挿入も可能です。
◆5:同一コンテンツ別URLの生成への考慮
カテゴリページなど、動的に作成されるページについては自動でcanonicalタグによる正規化が行われております。
またページ単位でのURL編集にも対応しております。
◆6:sitemapの生成
sitemap.xml・sitemap_mobile.xmlの2種類を自動で生成しております。 またGoogleMerchantCenter向けのデータフィードにつきましても生成する仕様となっております。
◆その他
・構造化データ対応
最近注目を集めている「構造化データ」にもaishipRでは対応しています。
商品ページについてはチェックボックス1つで実装可能。
またheadタグ内にJSON-LDを直接記述することによる実装も可能です。
・RESS標準対応
表示速度が遅くなるデメリットを持つレスポンシブデザインですが、
aishipRではサーバーサイドの処理を追加することで通常のレスポンシブデザインサイトよりも
早い表示速度を確保することができます。
http://www.aiship.jp/speed/
実際に大関酒造様や三愛水着楽園様などでもご利用頂いているサービスで、アクセス数やCVRが改善したとの声も頂いております。
→レスポンシブ化後売上前年比2倍に!データから銀座三愛「三愛水着楽園」売上増の要因を検証
http://www.aiship.jp/knowhow/archives/18573
今後もよりECサイトオーナー様向けにサービスを改善して参りたいと思いますので、SEO対策について考慮が足りていない部分がございましたらご指導ご鞭撻頂けると幸いです。
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