CSS Nite LP, Disk 24「インハウスSEO」についてレポートしてみる(前編)

superficial

今回のテーマであるが、

CSS Nite LP, Disk 24「インハウスSEO」

CSS Nite LP, Disk 24「インハウスSEO」というセミナーのレポートである

だいぶ長くなったので、前編後編に分けて2回で公開する予定。
今回は前編である。

詳細はこちらをご覧頂きたいのだが、とにかくすごいスピーカーの顔ぶれがすごかった。

・松尾 茂起(WEBライダー) @seokyoto
・渡辺 隆広(アイレップ) @takahwata
・ハント肇子 @motokohunt
・辻 正浩 @tsuj
・木村 賢(サイバーエージェント) @kimuyan
・鈴木 謙一 @suzukik
・Bill Hunt @billhunt
・山田 研一(Gap) @kenyamada
・田中 樹里(AirAsiaExpedia Japan) @juritanaka
・三澤 直哉(楽天) @creatry

東京の神田駅からほど近い「ベルサール神田」で行われたのだが、巨大な会場である。

ちなみに会場はこんな感じ。
ベルサール神田2階会議室

完全に満席で、セミナー当日のキャンセル待ちももう締めきったという大盛況。

SEOのビッグネームがこれだけ集結するというイベントもなかなかないだろう。
SEO Imaginationを運営していらっしゃる、伊藤氏に当日お会いすることができたが、なんとわざわざ北海道からいらっしゃったとのこと。

それだけの価値がある顔ぶれ。

セミナー以外にも興味深いこと・SEOの深淵を覗きこむような深いことなど実際に伺うことができて、非常に刺激的な一日だった。

セミナー開催前に、松尾茂起氏の運営する株式会社WEBライダーの方にお会いすることもできた。
当ブログでも利用している、WordPressのSEO対応テンプレート賢威 のコーディングを行なっていらっしゃる方から直接お話しを伺うことができたのは刺激的だった。

やっぱり生の声は刺激的である。

そして、セミナー開始前に、

松尾氏の名刺をゲットしました。

Webライダー1号 松尾茂起氏の名刺

名刺もプロモーションツールとして素晴らしい。
まさしくブランディングだねって、しみじみ思った。

最初に渡辺氏登壇。

私も「検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書」でSEOを学んだ人間なので、実際に渡辺氏の話を聞けるとあって楽しみだったのである。

渡辺氏のセミナーの内容については詳細に記してみたい。
電波の状態がよかったので、Google+にきちんと書き込むことができたためである。

渡辺隆広氏
「インハウスSEO 成功する担当者 失敗する担当者」について

内容は私が常々思っていることだったのだが、渡辺氏の深い経験に裏付けられた言葉に深く感銘を受けた次第だ。


1.SEOは基本を押さえることが重要

SEOの質問を多く受けるが、つまらない質問が多い。
SEOでも基本的なものの考え方を知らないまま、SEOをしている人が多いからそのような質問が出てくる。
まずは検索エンジンというものの基本を覚えるべきだ。

基本という意味では、10年前に比べると圧倒的に覚えるべきことは多くなった。
例としてはcanonicalの動作など。
昔は8時間で講習を一通りできたが、今は5時間で教えたい内容のうちの3分の1しか終わらない。

2.Content is King

現在ではソーシャルもSEOにおいて重要な要素となっている。

「Content is King」

という言葉は2000年の頃から言われてはいた。
しかし、その当時はあくまでこの言葉は理想論として捉えられており、リンクが最も重要であった。

現在は、コンテンツを作って誰でもソーシャルメディアを使ってPRできるようになった。
従って、コンテンツとソーシャルへの取り組みが必須と言える状況になったのだ。

コンテンツを作るには、高い専門性や費用が必要なのではないか?
大企業にしかできないと誤解している人もいる。

実際にはコンテンツを作るには高い専門性も費用も必要ない。

難しいことを書く必要はない。
消費者が困ることについて書けばいいだけである

テレビの「フルHD」と「HD」の違いといったわかりにくい内容について、メーカーが詳しく説明したページを作ったところ多数ソーシャルブックマークされた(作者注:ソーシャルで拡散されたって言っていたかも知れません)という事例もある。

3.SEOはビジネスをドライブする

マーケティング戦略の中においてSEOは、どのようにビジネスをドライブさせるかという観点で考えねばならない。
キーワードで1位になることが目標だと誤解されているが、これがSEOの目標ではない。

WEBサイトに来訪する人は様々な目的があり、様々なユーザーに対して、必要としている情報を提供することもSEOの目的である。

4.SEOの考え方・学び方

・英語ができれば学習方法が広がる

High Rankings(英語)
Search Engine Journal(英語)

このようなサイトは読むととても勉強になる。

・Googleのランキングの仕組みを学ぶことがSEOの学習ではない。

日本は成果報酬型SEOが主流になったという特異な市場になったため、リンク構築にSEO技術が特化した。
それゆえに基本的な検索エンジンの仕組みを理解していないSEO人が多い。

Googleはブラックボックスであるという考え方を捨てなければならない。
Googleの基本的な仕組みを理解すれば判断できるようになる。

原理を学べばSEO業務における、様々な意志決定が早くできるようになる.
私も(作者注:渡辺氏のこと)検索エンジンのアルゴリズムについて、非常に深く突き詰めて研究しているわけではない。
しかし、原理を理解していることで判断ができるのである。

bingそのものは価値はないが、bingの公式ブログは検索エンジンの原理を理解する上で役にたつので必読である。

・価値あるSEOブログを読む

海外SEO情報ブログ
パシのSEOブログ
web>SEO | SEO辻正浩のブログ
Google ウェブマスター向け公式ブログ

・Googleの特許情報を読む

SEO by the Sea

特許情報を読むことの意味は、Googleがこの特許を使っているから理解するべきというわけではない。
Googleはどのように考えているか?ということを理解するために読むべきなのだ。

・他サイトの事例を研究する

SEOに唯一無二の正解はない。
例えば同じ携帯電話会社であっても、docomo・AU・softbankの3社で必要なアプローチは異なる。

しかし、他社の方法はそのまま使えないが参考になる。
引き出しを増やすことが重要なのだ。
大企業の例は参考にならないというのは間違いである。

・一番見てためになるのは小規模なECサイト。

自分の扱っている商材と違っても、特化したサイトを見ることは非常にためになる。

なぜそのようになっているのか?
というのが理解できる可能性が高いからだ。楽天のような大規模なサイトを分析しても意味は分からないだろう。

・SEO施策を全て記録しておく

過去6ヶ月に実施したすべてのSEO施策をすべて記録しているか?
やってなければ、明日からでもやるべき。

5.SEOの3つの判断基準

・サイトの内容を機械(Google)が読みやすいか?
・ユーザーは便利と思うか?
・ユーザーが見て不自然ではないか?

この3つの観点で考えなければならない。

6.やってはいけないこと

・絶対に回答できないことに時間を割いてはいけない。

検索順位が3位が5位に下がったなった理由とか考えても仕方がない。
そのようなものは誰にも分からない。
Googleの社員ですら理由はわからない。

・SEOの問題ではないことをSEOで考えてもしょうがない。

(作者注:どういう例をあげていたのか忘れてしまったので、私なりの例で書きます)

ブログのコメント欄を書き込み可にするか不可にするか
ページの文字の色

といった問題は、SEOはの観点から考えたって正解は導けないので、他の観点で考えなくてはならない。

・統計的にアルゴリズムを分析するといったことはするべきではない

結局そんなことをしたとしても、経験則として分かっている事以外の結論が得られることはまずない。
また、インハウスの担当者がそんなことをすることは無益である。

7.質疑応答

・Googleの公式見解は信用していいのか?

Googleは決して嘘はいわないが、真実を言わないときがある。

・携帯向けの検索エンジンはなぜだめなのか?

携帯はもともとリンクを貼る文化がなかったのに、リンクを評価するアルゴリズムを持ち込んだ。
価値あるコンテンツの多くにリンクが貼られていない。
しかし、リンクがあるコンテンツが評価されてしまうようになってしまったため、リンクスパムを用いたページが上位に表示されるようになってしまったためだ。

・今日は私は(作者注:渡辺氏のこと)懇親会に行けないので、懇親会での質問は辻さんにして下さい(笑


オススメのサイトなどは「バカに毛が生えたブログ」にきちんとまとめられていたので、こちらから引用させていただきました。
【感想/メモ】CSS Nite LP, Disk 24「インハウスSEO」に参加してきました。

コメント

  1. […] SEOとその周辺の著者である田村義隆さんがこのイベントのレポートを書いていますがその中で、 SEOの質問を多く受けるが、つまらない質問が多い。 […]

  2. […] その周辺のCSS Nite LP, Disk 24「インハウスSEO」についてレポートしてみる(前編)という記事で公開されています。 […]

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